様々な品種の栽培テストを行っています

ビタミンファームラボ

ビタミンファームラボによる美味しさの研究

Vitamin Farmプロジェクトは、菱熱工業が進める食文化を発展させる事業のひとつです。
通常、圃場で獲れた野菜は土壌から養分を得て、たっぷりと太陽の光を浴びて育ちます。
旬の野菜はビタミン、カロチンをはじめとする栄養分が豊富に含まれています。

Vitamin Farmでは、旬に近い状態の環境を一年中作り出し、安定した品質で365日生産することを可能にしています。
風水害や天候不順などで影響を受けやすい加工食品の業界にも、安定供給が不可欠のものとなっています

土壌には微生物の生物連鎖があり、大腸菌もふくめた生菌類が生育しています。
また、害虫を排除するために、肥料のほかに農薬の使用も必然的に行われます。
Vitamin Farmでは、農薬を使用せずに生菌類の低減が容易に行えます。

栄養豊富でおいしい野菜が一年中供給できる環境がかんたんに手に入れられます。

ビタミンファームラボはこの研究の取組みを指します。

実験室で栽培試験から新商品開発まで

まずは実験室で栽培試験から新商品開発まで

テストプラントでは、野菜の適切な栽培ノウハウを蓄積することができます。栽培室内の温度、湿度、培養液濃度、pH、CO2濃度等を自動制御すると共に、測定データをリアルタイムで記録致します。また、外来品種や新しい品種の使用により自社ブランドの野菜を開発できます。

●設置スペース: 160~500m2
●一日あたりの収穫数: 100~1000株

野菜のおいしさをテスト

グリーンリーフ

野菜はさまざまな栄養素の組み合わせでおいしさが形成されます。糖度やβカロテンなどの値を指標にし、ビタミンファームで栽培したグリーンリーフと露地で育ったグリーンリーフを比較した値が以下の表です。
βカロテンは、露地よりビタミンファームで栽培したものの方が多くなっています。

グリーンリーフ
(ビタミンファーム)
グリーンリーフ
(露地)
食品成分表値 ※備考
Brix糖度
(%)
2.23.2光合成の指標
抗酸化力
《植物ストレス耐性力》
(mg/100g)
10.128.6DPPH法
窒素代謝(同化)や糖代謝の指標
ビタミンC(mg/100g)11.314.42.1糖代謝の指標
硝酸イオン(mg/kg)3,1107552,000窒素代謝(同化)の指標
βカロテン(μg/100g)3,0402,7702,300

分析機関:株式会社メディカル青果物研究所

※日本食品標準成分表 2015年度版(七訂) ≪リーフレタス/葉、生≫ 参照

グリーンリーフ

人が野菜を食べて評価する食味官能試験も行いました。
まず試験者の評定をするため、基準となる苦味、甘味、酸味、塩味、旨味、それと味がついていない無味との評価を行います。最低限の味を舌で感じられることが試験者の条件になります。

グリーンリーフ

食味官能試験は、ビタミンファームで栽培したグリーンリーフ(A)と露地で育ったグリーンリーフ(B)で、硬さ、えぐみ、舌残りといった項目まで評価しました。おいしいといっても人によってその基準は異なるため、何をおいしいと感じるかを最初に表現してもらいます。

官能検査結果 平均点(グラフ)

分析型嗜好型何が美味しさに影響したかどちらが好ましかったか

総評として、食味に関してパネラーからは、『A;グリーンリーフ(ビタミンファーム)』では、“芯に近いところの味が整っている”、“噛んだ時の柔らかさを全体的に感じる”とのコメントが上がりました。『B;グリーンリーフ(露地栽培)』では、“部位による味の変化が大きい”、“部位によりしっかりとした硬さを感じメリハリがあって好ましい”、とのコメントが上がりました。『A;グリーンリーフ(ビタミンファーム)』は、全体的に食感が優しく、食感や色味に均一感があり、一定の美味しさが保証されている感じがする、という評価もありました。

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